はじめましてコトリ珠子です。
今回は、不妊症について詳しく、医療知識のない人でも簡単に理解できるように解説したいと思います。

不妊症について、なんとなく知っている方は、多いと思います。
けれども、私は最初不妊症が、どんな人を指すのかはっきり知りませんでした。
だから、自分が不妊症という自覚がなかったのです。

不妊症がどんな人を指すのか、どんな原因、治療法があるのかをきちんと知っていれば、
もっと早く、適切な病院を選んで、治療できていたのではと悔やむこともあります。

医療用語は、私のような素人にはわかりにくい言葉だらけでした。
たぶん医療従事者の方にとっては、当然でわからないということが、わからない。という感じなのかもしれません。

だからこそ、1つずつ、病院からもらったパンフレットや、医師に質問してわかった、不妊治療に必要な基礎知識を、患者の視点で説明していこうと思います。

基礎知識はもちろん、患者が自分で選択する治療がどんなものなのか、理解していく上で役に立った本なども紹介できたらと思います。

不妊症の医学的な定義について

まず、不妊症の医学的な定義についてです。

不妊(症) infertility, (sterility)

生殖年齢の男女が妊娠を希望し,ある一定期間、避妊することなく通常の性交を継続的に行っているにもかかわらず、妊娠の成立をみない場合を不妊という。
その一定期間については1年というのが一般的である。
なお,妊娠のために医学的介入が必要な場合は期間を問わない。

具体的にどういう意味か

上記の説明をわかりやすく表現すると、

妊娠を希望する適齢期の夫婦が避妊せずに1年経っても妊娠しない場合。

または、妊娠するために、自然ではできない方は期間に関わらず不妊症ということになります。

原因の種類について

原因については、大きく2つあります。
男性が原因の場合と、女性が原因の場合です。

男性が原因の場合は、大きく分けて、性機能障害と精液性状低下の2種類があります。
性機能障害は、平たく表現すると、性交渉する時に、精子液を腟内に注入できない状態のことです。
原因はストレス、勃起障害、腟内射精障害などがあります。
精液性状低下は、精液に含まれる精子になんらかの問題があったり、精子がいない無精子症場合をさします。
精子の問題としては、数が少なかったり、形が奇形だったり、運動能力が低かったりします。

女性が原因の場合は、排卵因子、卵管因子、子宮因子、頸管因子、免疫因子、原因不明不妊などが主な原因とされています。

排卵因子は、わかりやすく表現すると、卵を育てて排卵するまでに、何かしらの問題がある場合をさします。
原因の代表的なものとして、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、高プロラクチン血症などがあげられます。

卵管因子は、排卵された卵が、子宮に着くまで通る道に問題がある場合です。
原因として代表的なものは、クラジミア感染症、卵管の癒着、などがあげられます。

子宮因子は、着床障害の場合と、先天的な子宮奇形の場合があります。
着床障害の原因として、子宮筋腫や子宮ポリープにより、子宮内膜に受精卵がくっつきにくくなっている場合があります。
先天的な子宮奇形は、生まれつき子宮の形が、着床しにくい形になっていることをさします。

頸管因子は、おりものの減少などで、頸管粘液が少なくなり、精子が子宮内に入りにくくなる状態をさします。

免疫因子は、なんらかの原因で、精子を攻撃する仕組みを持っている場合です。
菌などと同じで、精子も女性の免疫で殺されてしまいます。

原因不明不妊の原因は、ピックアップ機能障害や受精障害、妊孕性という赤ちゃんを作るちゃからの低下などだといわれています。
ピックアップ障害とは、卵巣から排卵された卵が、子宮にむかう時に、卵管という道に入る時に起こります。通常であれば、上手にキャッチされるのですが、うまくキャッチできずに子宮まで卵が運ばれないのです。
受精障害は、なんらかの原因で精子と卵子が出会っても、受精しないことをさします。
妊孕性の低下は、高齢になるにつれて、赤ちゃんを作る力が低下するといわれています。

原因別の罹患割合について

男性原因と女性原因については割合はほぼ50%づつといわれています。
女性原因の方が多いと思われがちですが、そんなことはないのです。
女性原因の中では、排卵因子と原因不明不妊が多いとされています。
特に原因不明不妊は、女性原因の中の1/3を占めるといわれるそうです。

原因別の治療方法について

男性原因の場合は、
正常な精子の有無が鍵となります。
性機能障害と精液性状低下が原因の場合、一匹でも正常な精子がいれば、顕微授精で受精卵を作ることができます。
この場合は一周期で治療が終了してしまうことが多いため、原因がわかれば、解決は早いようです。
精液中に正常な精子がいない場合は、精巣内にある精子を切開して、回収して受精させることもあるそうです。

女性原因の場合は、
排卵因子の時は女性ホルモン剤を使って排卵できる状態にもっていきます。
女性ホルモン剤を、注入したからといって、すぐに排卵が始まることは、まれです。
だから女性の不妊治療は周期が多く必要な場合が多いそうです。

卵管因子の場合は、原因となるクラジミア感染症を抗生物質で殺したり、癒着を手術で治したりするようです。

子宮因子の場合は、先天的な子宮奇形や、子宮筋腫、子宮ポリープが原因の場合は手術で邪魔している部分を取り除いたり、着床しにくそうな場所は、避けて移植するそうです。

頸管因子の場合は、精子が子宮内に入りにくいだけなので、精液を精製して正常な精子だけノ状態にしてから、腟内に注入する人工授精を行います。

免疫因子の場合は、精子が殺されないように、受精した状態で卵を移植します。
受精卵を攻撃するかどうかはやってみないとわからないようです。

原因不明不妊の場合は、ピックアップ機能障害や受精障害の場合は体外受精をするしか解決方法がないそうです。
妊孕性の低下の場合は採卵をしてグレードのよい受精卵を移植していく必要があります。

今回の記事では、
●不妊症の医学的な定義とは
●具体的にどういう意味か
●原因の種類について
●原因別の罹患割合について
●原因別の治療方法について
について説明しました。

各説明については、不妊治療についての書籍などに比べて、とても簡単な言葉でわかりやすく説明しました。
私が治療するにあたって、難しい医学用語を使って解説してあると、意味がよくわからなかったからです。
しかし、簡単な言葉で表現すると、言葉が直接的になって、傷つく方もいらっしゃるかもしれません。
これはお願いですが、けして端的な表現をして、私と同じ不妊症の患者さんを、傷つけようと思って書いたものではありません。
少しでも、ご参考にしていただける部分があれば是非使って下さい。

参考情報:一般社団法人日本生殖医学会
不妊症の原因にはどういうものがありますか?